日々思うことを少々 ー 調査の妥当性について



大学で心理学などを学び、質問紙調査を少しでもかじっていると、日常生活で今まで気にならなかったことが目について、気になってくるものです。


そんなことを感じたので、ちょっと書きます。


2017年9月18日に放送されたテレビ朝日系『ミュージックステーション ウルトラFES 2017』が放送されました。その中で、「元気が出る超(ウルトラ)ソングBEST100」が発表されました。


調査は、小学生から60代男女全国1万人にアンケートを実施したそうです。ランキングに関しては、他サイトに任せますが1位はB'zのultra soulでした。


見ていた当時は気にならなかったのですが、最近ふと思い出してこの調査の妥当性はどうだったのかと気になってしまいました。調査対象者は分かったのですが、調査時の教示文や回答方法が不明なので何ともいない部分もあります。


とりあえず、調査対象者の年齢分布を知りたいですね。人口分布と同じようにサンプリングするのも妥当ですし、全年齢同数になるようにサンプリングすることもできますよね。さて、この調査はどのようなサンプリングでどのような年齢分布になっているのでしょうか、気になるところです。

しかし、私が最も気になったのは教示文です。タイトルから察するに「あなたにとって元気の出る超(ウルトラ)ソングは何でか?」という教示文であるように感じました。

だとすると、この調査によってB'zのultra soulが1位になるのは当たり前というか、仕組まれていたように思います。なぜなら、教示文の「ウルトラ」という言葉がプライマーの役割を果たしていることが考えられるためです。

「ウルトラソング」と聞かれたら、プライミング効果で「ウルトラソウル」が想起されやすいのは当たり前でしょう。他にウルトラ系の楽曲が思いつきませんし。

こんなことを考えると、この調査の妥当性を疑ってしまいますね。

B'zが新曲を出すタイミングとかとあわせたかったのでしょうか、とかいろいろ勘ぐってしまいます。


教示文が分からない状態からのこれ以上の推察はよくないですが、そんなことを考えてると世界がまた豊かになる(?)かなと思います。

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