投稿

12月, 2018の投稿を表示しています

仮説を考える

前回、研究テーマをどう決めていくかを考えました。 今回はそこから進んで、実際に仮説を立てる過程を考えていきます。 私は、卒論で量的研究をしたのでこれ以降も量的研究をする前提で話を進めていきます。 研究テーマをなんとなく決めて、先行研究を進めていくと何かしらの仮説ができると思います。 この辺の流れは、言葉で説明するよりも実際にやっていると決まってくるものです。 仮説の難しさでいうと、どの程度のザックリ感で仮説を立てるのかということです。 社会学の研究だと、細かい部分は無視しても全体像を捉えにいったりします。 例)親子の年収には関連がある 社会心理学とか発達心理学だと、もう少し細かく見ていく印象があります。 例)グループワークでは、メンバーの向社会性が成果に影響を与える 認知心理学とかだと、もっと細かくて人間の記憶がどうとかって話になります。 これは良い例が思いつかないですが、系列位置効果などを想像していただくと分かりやすいかもしれません。 ノイズとなる要因の影響を限りなく統制する仮説となります。 だから、実験などが多くなりますね。 逆にザックリ全体像を追っていく社会学系は、国勢調査などのデータを元に追っていたりします。 仮説をどのくらいのザックリ感で立てるのかは、個人の裁量です。 といっても、指導教員の専攻や個性が出る部分だと思います。 それはゼミ選びの段階である程度見定められると良いですね。 自分と同じくらいのザックリ感で考えている指導教員の方がお互い幸せだと思います。 まぁ、そんなこんなで仮説を立てていきます。 突然適当な説明になりましたが、どんな仮説を立てるかは、研究者の個性が光る部分なのでここで詳しく書くことは不可能です。 ここでよりクリティカルだったりユニークな仮説を立てれらると、研究としてより価値が大きくなります。 仮説を考えては、友人やゼミ生・指導教員と話をして意見をもらいましょう。 何度もやっているとどんどんブラッシュアップされていくものです。 自分一人で悶々とやっていても、あまり前進しないと思うので積極的に他者と意見を交わすことが大切だと思います。 また、その時に”この研究・仮説はどこが新しいか、どこが面白いか?”と自問すると良いかもしれ

研究テーマを考える

卒論を始める時、まずは研究のテーマを決めないといけません。 研究者と言われる人の研究がどんな流れで始まるのかは、私は分かりません。 そのため、ここでは卒論レベルの話をしたいと思います。 はっきり言って卒論のテーマを決める際は、自分の興味関心が全てだと思います。 例えば、こんな感じ 例) 高校時代に友人関係で悩んだから、友人関係の研究 自分がメンヘラで、付き合う人もメンヘラばかりだからメンヘラの研究 自分が完璧主義だから、完璧主義の研究 ドラマを見てプロファイリングに興味を持ったから犯罪心理学の研究 読書が好きだから、読書体験の研究 例はすごい雑に書いているので漠然としていますが、実際の研究は進める過程でもっと細かいものになっていきます。例えば友人関係の研究をするとしたら、バランス理論を使ったりしながら友人関係におけるコンフリクトへの反応など細かく仮説としていきます。 でもそれは最終的な話で、研究の最初は自分の興味のあることを本や論文などを漁りまくってみることです。その中で自分が特に興味を持った部分を進めていくと「ここまでは分かってるけど、ここからはまだ分かっていないなぁ」なんて部分が見つかったり「この2つの理論や先行研究は矛盾しているように見えるけど、ここには他に〇〇も影響しているからこうなったんじゃないかな」なんてのがポツりポツりと出てきます。 その中で自分が特に関心のあることや「これが分かったら価値があるな」ということを研究するといいと思います。ここでの「価値がある」というのは、より核心的ことであったり研究の前提条件となっていることを再定義することだと思います。そんなに深く考えなくても、実際に誰もやっていないことなら、やる価値はあると思います。そして、それがよりユニークだったり新規性があると面白いねって言われるわけです。まぁ、そんな簡単に良い結果は出ないんですけどね。 そういえば昔、大学の教授が良い結果が出ないと学生が言った時に「そんなに簡単に結果が出たら、失業しちまうよ。こっちは何十年もやってんだから」とボヤいていたことを思い出します。 ちなみに、ここでは有意差が出たり関連が示されるような分析結果が出ることを便宜上”良い結果”と表現していますが、実際には差や関連がなかったということも研究の成

序章の序章〜なぜ序章を書くのか〜

このブログは卒論でRを使う学生がRでエラーが出まくって困らないように、そこそこ使えるようになれるようにと思って始めました。しかし、自分が実際に卒論を書く経験をしたり、同期や後輩から研究について相談を受ける中で強く感じことがあります。それは、Rは研究の一連の流れで分かりやすく躓きやすい部分ではありますが、研究の全体においては本当に部分的だということです。 実際に受ける相談の多くが、「どんな分析をすればいい?」というところから始まります。 つまり、やりたいこと(分析)は決まっているがRでどう実行したらいいか分からないのではなく どんな分析をするかなど、それ以前の部分で躓いている人が多いのです。 Rとは違って分析計画がなくてもエラーが出て進めないということもないため、躓いていることに本人が気がつかない事も多いものです。 そんな状態だといくらRの勉強をしても、卒論を完遂することができません。 そこで、Rで実際に分析する前段階がどのように進むのが良いか、またどんな準備をしておくと後々後悔しないかを書こうと思います。 しっかり準備をした状態で、分析の段階に入るとあとは本当にRを使いこなせるかどうかの問題です。 Rの使い方に関してもどんどん追記していきますが、まずはそれ以前の話を少ししておきたいと思います。卒論でそれなりに苦労した側の人間ですので、しくじり先生としてこのブログを読んだ方がしくじらないことを期待しています。 研究は全体の流れが大切ですがRが好きな私にとっては、Rで分析をする前の部分は序章といった感じです。笑  故に、序章として書かせていただきます。 初回は、『研究テーマを考える』です。 どうぞ気楽に読んでください。

日々思うことを少々 ー 閲覧数が1万を超えた

本ブログの閲覧数が1万を超えた!! 見て頂いた方々、このようなお見苦しいブログを閲覧いただきありがとうございます。 ブログを開始したのが、2017年12月7日だったのでほぼ1年で閲覧数1万ということだ。 これは一般的には全然すごくない、いやむしろショボいくらいなのだが個人的にはすごく嬉しい。 アクセス数の推移を見ると、ここ数ヶ月のアクセス数が特段に高い。 これは、恐らく後輩たちが卒論に追われている時期ということだろう。笑 私もこの時期には、必死になって卒論をやっていたことを思い出しなんだか懐かしい気持ちだ。 小学1年生の時から夏休みの宿題を最終日までやらない性格だった私なので、卒論でも無計画に最後に必死にやった。 朝9時から23時まで大学に缶詰で友人と一緒に、脳みそと愛用のMacをフル回転させて卒論を何とか乗り切った。 何だかんだ乗り越えられてしまうから、「何とかなる!」ということを学習してしまう。 頭では分かっていても身体が覚えることには抗えないから、つくづく人間だと思う。 そんなこんなの卒論だが、決して大変で辛かった思い出ではない。 卒論の時期には、Rが人より少しできたことで可愛い女の子から話しかけられることも多く、ユートピアにでも来たかと思った。 しかしそんなユートピアは極一時のことで、卒論が終わってしまえば波風一つ立たない日々がすぐに戻ってきた。 そうなることは分かっていても、可愛い女の子から「教えて!」と言われたら胸が高鳴ってしまうのだから、自分でも悲しくなる。 そんなことは置いておいても、卒論は大学最後の親交を深める機会としては良かったと思う。 私の周りの多くの人が追い込まれていたおかげで、共同体意識みたいなものが芽生えて一緒になって頑張れた。 もし一人でやっていたら、大学に缶詰になることも難しかっただろう。 お互いに触発し合うことができる環境に入られたことは何よりも良い体験だった。 その時に、交友関係や自分を取り巻く環境の重要性を痛感したものだ。 この経験は、社会人になってからの自分の環境や交友関係の作り方にも大きな影響を与えていると思う。 だから、卒論は辛くも楽しくも有意義でもあった経験だった。 と、綺麗に締めたもののやっぱり卒論で追い込まれ

大いなる反省を込めて

ブログ再開します!!! 最後にブログを更新してから、早6ヶ月が経った。 日々これ更新するつもりが、ちょっとしたブラック企業で働いていた影響もあり全く更新しないまま今日を迎えてしまった。 お仕事が忙しかったり、他にもやることに追われていたり、Rが必要な機会自体が減っていたこともありRとの距離も自然消滅寸前のカップルほど離れていた。 そんな折に、卒論で困った後輩から質問が来たり、呼び出されたりして久しぶりに研究やRに触れる機会があった。 その時に、思うことがいくつかあり再開を決断した次第 それが下記4点 ①ブログの内容が酷かった。 私自身、このブログを放置していたので久しぶりにブログを見た。 なかなか酷い内容だ。 私の頭の中をそのままメモした内容ばかりで、他の人が見て理解できる内容ではない。 これは、後輩に悪いことをした。 分からない人が分かるように書かないと意味がない。 ②意外と閲覧者がいた 初投稿が2017年12月で3月くらいまで精力的に(?)書いていたが閲覧者もほぼいなくやる気が減退した部分も大きかった。 しかし最近確認したところ、なんだかんだ現時点までで9368PVだった。 ここ最近が特に多い。卒論で困っている人が多いということだろうか。 見てくれる人がいるというのは、大変嬉しい事でやる気もグングンといった感じだ。 ③Rの使い方だけではダメだった 後輩の卒論の相談を聞いたときに、Rの使い方以前にどの分析をすればいいのかが分かっていない事に気がついた。 結局Rというツールの使い方が分かったところで、正しく使えなければ意味がない。 ④恩師がゼミでブログについて話していたらしい 我が恩師がゼミで「先生が卒業生の〇〇のブログを見れば分かるよ。」といった感じで名前を出して頂けたらしい... 名前を出されるなら、もっとまともな物にしないと恥ずかしい。 ⑤Rの使い方だけではダメだと思った このブログでは、大学生が卒論でRがそこそこ使えるようになることを目指したが、それだけではダメなようだ。 Rが苦手な人は多くの場合、どんな分析をすれば良いかなども分からないようだ。 結局どの分析を、Rでどうやるかはセットのようだ。 とい